診療所の午後 |
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| 人懐っこいおばぁちゃんだ
きんもくせいの花がほころび 幸せな香りが漂う午後の診療所
受付を済ませて待合室 ぐるりと見渡して 空いている椅子の方に向かう 隣のおばぁちゃん(知らない人)にペコリと会釈して 座っていいか おばぁちゃんの表情を確かめる 向こうもニコ~っと笑い 目で座る事を促してくれた
初対面なのに にこにこしながら えらい勢いで話し出した
なんて人懐っこいおばぁちゃんなんだろう おばぁちゃん・・と言うには まだ若いか? 65・・70までは行ってないかな・・・?
婆:もうね わたしね リハビリすると調子よくなるから 病院に行くの 悪くなってからいくの! でね ウチの前の坂道を 上ったり下りたりするんだけれど 杖もっててね 人が居なかったら杖を投げてね 反対側の手で受け止めるの ほいっ ほいってね! それで ストレッチしながら歩くの! 時間を無駄に出来ないでしょう? なんでも 1人でやるようにしてるの ここまでタクシーできたりね 2000円掛かるのよ もちろん息子が送ってくれる事もあるけど ウチの息子はね陶芸家で 今お祭りに出す作品を焼くのに 朝も昼も夜も無くてね いっそがしいの 私は入らないよ? 仕事場には! だって 怒るんだもん! ほら 壊しちゃったらアレじゃない? だから絶対に入らないの 入ったことないのよ~
ひとめ会ったその時から ターゲットロックオン? 椅子に座ったらナンクロやり始めようと思って カバンに突っ込んだ手を 戻したよ こりゃ 診察呼ばれるまで終らないな・・・w しかしおばぁちゃんスゴイな 話の内容が 面白い位に転がっていく
みよ:陶芸家ですか~すごいですねぇ 火の面倒大変ですよねぇ ぶつかって壊したら大変ですものねぇ~
取りあえず 転々とする話を理解する為に 必死で相槌を打ちながら話を聞いていると
婆:私ね東京にずっと住んでいて 結婚してコッチにきたのよ~ 今でもね東京によく行くんだから~ 地下鉄も1人で乗れるのよ~ この歳でもね! ほら! 私の服みてよ! 若い頃に着たやつよ 今ね 78なの! ほら! 結構派手だけど大丈夫でしょ? 東京出身だから東京はよくわかるの で・・ アナタどこのひと?
みよ:1人で地下鉄ですか~すごいですね~・・・ って 78!お若いですね~ そのお年で 色々行ってらっしゃるんですか~・・ ・・・・・・・・・・・って え?!私??
婆:そう! どこの人?
なんていうの 自分のコトには触れられないだろうと 油断している所 わき腹突かれた感じ?
みよ:えっと そこの小学校の向こうの・・神社の・・ あ? そういう事を聞いているんじゃなく? 出身?? あ ハイ えっと どこから来たかですか? どこだ ココには ココってココですがね ココに嫁に来て 出身は栃木です
オロオロしまくって 何か隠してそうな テラ不審人物じゃまいか なんで 私こんなにテンパったのかと
婆:あらぁ 栃木! 栃木も行く所沢山あるわよネェ 行ったわよ!栃木! 温泉とか! 栃木はほら群馬の草津温泉とか!
うん?
栃木はほら群馬の草津温泉とか
私の知らない間に 地味な栃木が いつコンニャク畑を占領下においたん・・? (群馬の人に謝れ)
長い なが~~~い前フリは ここに来る為だったのか! 噴出しそうになったのを 必死で押さえましたよ
そのうちに おばぁちゃんはリハビリに呼び出され 軽やかに去っていき 私は診察を受け 帰途に着いた訳で御座います
ってか 診察1分てありえないだろ 確か今 5分は診察しましょうって そういう話になったんじゃなかったっけか? 法律かなんかで 決まったんじゃなかったか?
医者:どう?あれから 薬 効いてる?
みよ:はぃ 昨日は手のひらの関節が痛くて 一昨日は肩が痛かったです えと 右肩・・・・・ その前は 左肩で・・・・えとえと 今日は大丈夫です 朝ちょっと てが ぶかぶか(?)する感じでしたが・・ 医者:じゃぁ又来週 血液検査ね
みよ:あ はい~ 来週ですね~ 水泳は続けても大丈夫ですか?
医者:いいよ~ お大事に
みよ:ありがとう御座いました~
1分も掛かってない タブン それで診察代取るのか って言うか 明らかに私のほうが 言語発しているじゃないか! 会話って大切だよ! もっと こうさぁ 進化した人間ならば 言葉のコミュニケーションとろうよ
さっきの おばぁちゃんみたいに!
って そうまとめる訳か やるな自分 (何言ってるんだ 私は
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10月30日(木)08:22 | トラックバック(0) | コメント(3) | 与太話 | 管理
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